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othello(おまけ)
始まりはいつだって違う様で、けれどいつだって同じだ。
青空に白線をもくもくと描いていく遠い飛行機を見上げながら、ぼんやりと思った。たとえば、と考える。
たとえば朝目覚めて、天井の剥がれたペンキを見上げながら三度瞬きをする。しばらくまどろんだ後で、ベッドから転がり落ちるようにして起き上がる。最初に目をやるのは窓、その手前の水槽。朝の光を浴びてきらっきらっと輝きを散らすメダカを無意識に目で追いながら、そこでようやくかけられた「おはよう」の声に言葉にならないうなり声を返す。
それは大抵いつだって同じ。
たとえば日光の入り具合や、同室の人間の声の調子、掛け布団の位置にすこしの違いはあれども。
繰り返されてきた日常を、また無意識に繰り返す。むしろ、それは意図的に。
「三上先輩、俺さあ」
突然思考をわって入ってきた藤代の声に、三上は「ん、」と声だけで答える。
「むかし犬を飼っていたんだ。茶色い毛がほわっとしてて、目がくりんとした雑種なんだけど。可愛かったなあ。ワンワン、て呼ぶと体当たりするみたいに突進してくんの。
―――だからもう、俺、犬飼えないんだよね」
最後に少しだけトーンを落とした藤代の言葉に、
「…なんで」
とたいして興味もなさそうな口調で、三上は口を挟んだ。けれど注意力の八割分くらいは、視線を落とした手元のアイスカップに持ってかれている。てゆうかまさかそれ、ワンワンって名前?スプーンですくったアイスを律儀に口の前で止めてから、そう付け足した。藤代はうん、と頷いてから、なんだか急に可笑しくなってくすりと笑った。
「今気づいたけど、なんかパンダみたいな名前だね」
「そんなん言われなきゃわかんねえよ」
そう言って三上が呆れた顔でアイスを飲み込むのを待ってから、そうかな、と藤代は首をかしげた。
ひどくのどかな秋の昼下がりだった。
昼休みの屋上で、隣に藤代がいるということに違和感がない。まるで、これも繰り返されてきた日常のひとつの証拠だとでも言うように。
「で、なんで飼えねえんだよ」
三上は億劫そうに立ち上がりながら、最後の一口を放り込んだ。アイスはすぐに口内の熱でじわっと溶かされて、どろりとした液体になり喉を滑ってゆく。
「え、だって、どんな犬飼っても多分ワンワンと重ねちゃうから」
そういうのって、何か嫌じゃん?
当たり前のようにさらりと言いながら、よっこらしょ、と声をつけて、藤代も立ち上がる。
「お前って…案外繊細なのな」
思わず振り向いて感心したように発してしまった言葉に、「え?」と不思議そうな声が返ってきて、すぐに「なんでもない」と言い直した。そしてそのままごまかすように出口に向かうと、後ろからついてくる足音も確認せずに階段を駆け下りた。
「あ、兄ちゃん」
じゃあな、と廊下で別れようとしたまさにその時だった。不意に藤代が呼んだ名と、向けた視線の先に写った輪郭がきれいに一致して、三上は内心舌打ちをした。
始まりはいつだって違う様で、けれどいつだって同じだ。
青空に白線をもくもくと描いていく遠い飛行機を見上げながら、ぼんやりと思った。たとえば、と考える。
たとえば朝目覚めて、天井の剥がれたペンキを見上げながら三度瞬きをする。しばらくまどろんだ後で、ベッドから転がり落ちるようにして起き上がる。最初に目をやるのは窓、その手前の水槽。朝の光を浴びてきらっきらっと輝きを散らすメダカを無意識に目で追いながら、そこでようやくかけられた「おはよう」の声に言葉にならないうなり声を返す。
それは大抵いつだって同じ。
たとえば日光の入り具合や、同室の人間の声の調子、掛け布団の位置にすこしの違いはあれども。
繰り返されてきた日常を、また無意識に繰り返す。むしろ、それは意図的に。
「三上先輩、俺さあ」
突然思考をわって入ってきた藤代の声に、三上は「ん、」と声だけで答える。
「むかし犬を飼っていたんだ。茶色い毛がほわっとしてて、目がくりんとした雑種なんだけど。可愛かったなあ。ワンワン、て呼ぶと体当たりするみたいに突進してくんの。
―――だからもう、俺、犬飼えないんだよね」
最後に少しだけトーンを落とした藤代の言葉に、
「…なんで」
とたいして興味もなさそうな口調で、三上は口を挟んだ。けれど注意力の八割分くらいは、視線を落とした手元のアイスカップに持ってかれている。てゆうかまさかそれ、ワンワンって名前?スプーンですくったアイスを律儀に口の前で止めてから、そう付け足した。藤代はうん、と頷いてから、なんだか急に可笑しくなってくすりと笑った。
「今気づいたけど、なんかパンダみたいな名前だね」
「そんなん言われなきゃわかんねえよ」
そう言って三上が呆れた顔でアイスを飲み込むのを待ってから、そうかな、と藤代は首をかしげた。
ひどくのどかな秋の昼下がりだった。
昼休みの屋上で、隣に藤代がいるということに違和感がない。まるで、これも繰り返されてきた日常のひとつの証拠だとでも言うように。
「で、なんで飼えねえんだよ」
三上は億劫そうに立ち上がりながら、最後の一口を放り込んだ。アイスはすぐに口内の熱でじわっと溶かされて、どろりとした液体になり喉を滑ってゆく。
「え、だって、どんな犬飼っても多分ワンワンと重ねちゃうから」
そういうのって、何か嫌じゃん?
当たり前のようにさらりと言いながら、よっこらしょ、と声をつけて、藤代も立ち上がる。
「お前って…案外繊細なのな」
思わず振り向いて感心したように発してしまった言葉に、「え?」と不思議そうな声が返ってきて、すぐに「なんでもない」と言い直した。そしてそのままごまかすように出口に向かうと、後ろからついてくる足音も確認せずに階段を駆け下りた。
「あ、兄ちゃん」
じゃあな、と廊下で別れようとしたまさにその時だった。不意に藤代が呼んだ名と、向けた視線の先に写った輪郭がきれいに一致して、三上は内心舌打ちをした。
*
今回のイベントで出そうとして書いてたんだけど、結局最後までかけなくて、けど短編の集合体みたいな本にしようと思ってたので、いっかな~と思って一番まともだったやつを更新してみました。手抜き!だけど手抜きじゃないよ!(心意気が、笑)↓下の続きには、もう一個の(これはいいところで切れてるんですけ、ど…)話で、こういう視点とか人称とかもぜんっぜん違う短編を繋げたかったんだが、んな高度なことできなかったよ、ていう……オチです…。
とりあえず、藤代と三上は曖昧な関係がすごい萌えるなーと思いました。
藤代は三上が好きなんだけど、三上はそんなでもなくて、でも藤代に気を許しながらも心の底ではすごい揺れてるんです。自分の気持ちがわかんなくて。でも、藤代のことは好きなのね、ラブではないかもしれないけれど。それでそこに誠一が絡んできて、三上は最初誠一がとても嫌いなんだけど、ある事がきっかけで誠一に対する自分の気持ちを自覚するんです。誠一が本当は好きなんだけど、絶対に手に入らないから逆に嫌いになろうとした、みたいなそういう…(適当)それでまあ色々ごたごた(そのごたごたが重要なんじゃ!と思うかもしれないけどまあ、流して。さらさら流して)があるんですが、でも結局藤代じゃなきゃだめだという結論になったところでーーーーーー!藤代に捨てられてアン・ハッピーエンドで終わる、
というような滅茶苦茶な話を書く予定でした。
私ほんとうに三上が好きなのかな…?
たびたび疑問におもうけど、でもやっぱりすごい好きです。苛めたいくらい好きという気持ちであるよ!
(ちなみに、「ごたごた」の部分に渋沢も絡んでくる予定でした)(こんな壮大な話書き終わるわけがない)
すごいちなみに、オセロもやっぱりテクニックとかあるようです。ちょっとこれ書くために調べちゃったりしたけど、あんまり極めようとは思わなかったな……あ?今うっかり本音をポロリしちゃった、うそ、今のうそですから!!すっごい面白そうだったよ!!ちなみに私はオセロ強くも弱くもありませんが、心がけとしては序盤はなるたけちびちびと攻めること、それから端っこの扱いは気をつける、くらいのことだけしか考えてませんでした。でも調べたところによると、序盤のちびちに攻撃はわりと重要なようでした。囲われると優勢になるんだって!すごくね?私すごくね?スゲー!!!
今回のイベントで出そうとして書いてたんだけど、結局最後までかけなくて、けど短編の集合体みたいな本にしようと思ってたので、いっかな~と思って一番まともだったやつを更新してみました。手抜き!だけど手抜きじゃないよ!(心意気が、笑)↓下の続きには、もう一個の(これはいいところで切れてるんですけ、ど…)話で、こういう視点とか人称とかもぜんっぜん違う短編を繋げたかったんだが、んな高度なことできなかったよ、ていう……オチです…。
とりあえず、藤代と三上は曖昧な関係がすごい萌えるなーと思いました。
藤代は三上が好きなんだけど、三上はそんなでもなくて、でも藤代に気を許しながらも心の底ではすごい揺れてるんです。自分の気持ちがわかんなくて。でも、藤代のことは好きなのね、ラブではないかもしれないけれど。それでそこに誠一が絡んできて、三上は最初誠一がとても嫌いなんだけど、ある事がきっかけで誠一に対する自分の気持ちを自覚するんです。誠一が本当は好きなんだけど、絶対に手に入らないから逆に嫌いになろうとした、みたいなそういう…(適当)それでまあ色々ごたごた(そのごたごたが重要なんじゃ!と思うかもしれないけどまあ、流して。さらさら流して)があるんですが、でも結局藤代じゃなきゃだめだという結論になったところでーーーーーー!藤代に捨てられてアン・ハッピーエンドで終わる、
というような滅茶苦茶な話を書く予定でした。
私ほんとうに三上が好きなのかな…?
たびたび疑問におもうけど、でもやっぱりすごい好きです。苛めたいくらい好きという気持ちであるよ!
(ちなみに、「ごたごた」の部分に渋沢も絡んでくる予定でした)(こんな壮大な話書き終わるわけがない)
すごいちなみに、オセロもやっぱりテクニックとかあるようです。ちょっとこれ書くために調べちゃったりしたけど、あんまり極めようとは思わなかったな……あ?今うっかり本音をポロリしちゃった、うそ、今のうそですから!!すっごい面白そうだったよ!!ちなみに私はオセロ強くも弱くもありませんが、心がけとしては序盤はなるたけちびちびと攻めること、それから端っこの扱いは気をつける、くらいのことだけしか考えてませんでした。でも調べたところによると、序盤のちびちに攻撃はわりと重要なようでした。囲われると優勢になるんだって!すごくね?私すごくね?スゲー!!!
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