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「…お」
何気なく見下ろした視界の下。つい先日までは薄桃色に染まっていた堀の周りの桜の木々が、いつのまにやらまぶしいほどの新緑に変わっていたことに今初めて気づいて、三上は小さく声をあげた。
「…上様?」
傍に控えていた小姓の渋沢は、急に話の腰を折られて不愉快なのか、なじるような目で三上を見上げた。
「なあ渋沢、もう春も終わりだなあ」
それを楽しむかのように、あえてのんびりした調子で応答しながら、三上は渋沢の袖をひいた。抵抗を知らない体は、三上の導くままに腕の中に引き込まれる。
「上様、お仕事は」
「お仕事?」
おどけたようにおうむ返しにつぶやいてから、ククククッと喉の奥で笑った。
「お前のお仕事は、俺を喜ばせることだろ」
「…、藤代の軍勢が、兵糧をかき集めていると聞きます。もし今東から攻められでもしたら…、ただでさえ手薄な所ゆえ…」
「渋沢」
抑揚のない声に静止され、渋沢ははっとして口をつぐんだ。
見上げた三上の黒い髪の毛を、窓から吹き込んでくる春風がゆるりとなびかせている。
「俺が何もしないでいると思ってんのか」
「…では?」
息を詰めるように先を促す渋沢の瞳をチラリとのぞいてから、三上は密かに拳を握り締めた。
「明朝、東に軍勢を放つ」
「…ご出陣ですか」
「…いや、お前と俺はここに残る」
「…は?」
意外な言葉に、渋沢は思わず絶句する。
「お前は、どこへもやらない、っつってんだよ」
唸るような低い声と共に、窓の外を向いていた目が不意に渋沢を振り返ってギリと睨み付けた。その強い視線に渋沢は、たじろぐ己を叱咤しつつなんとか声を絞り出した。
「…なにを当たり前のことを」
おっしゃいます。不穏な予感が頭をかすめて、渋沢は嫌な汗がつうと背中を伝うのをかんじた。微笑で応じた自分の表情は、果たしてこわばってはいないだろうか。射るような視線をできる限り冷静に見返した。
「…酒」
そらされた視線と、ぶっきらぼうに投げられた言葉。微笑は崩さずに内心胸をなでおろして、渋沢は弾かれたように体を起こした。
*
う~ん、やっぱ違和感!三上は殿様ってガラじゃないな…。なんか一日殿様体験っていう感じがするもの…。それよりも渋沢が大名で~、三上が小姓で、三渋のほうが断然もゆるんじゃないの?<b>あっ!</b>これもしかして下克上?憧れの下克上?…ん?これじゃあまるで…別に私が憧れてるわけじゃないですよ、三上が憧れてるんですよ…(`θ´)もう~!(`θ´)ぴぃぴぃ!
これだいぶ前に書いたやつなんでこの話の筋書きは今となっては全然思い出せないんですけど…、別に何かベースがあったわけじゃないからな…。多分、三上家と藤代家が二大勢力みたいなかんじで対立してて、もうひとつどっちにも組しない家があるんですね。それが渋沢家で、三上と藤代が共倒れするのを虎視眈々と狙っているわけです。それで、三上の元にいる渋は現渋沢家当主の隠し子なんですよ。それでまあ間諜として三上の元にいる~みたいなかんじじゃないかと思います、たぶん。んで三上は薄々それに気づいていると。わりと冷酷で切れ者系の大名なんですが、私事に関しては情にあついタイプで、それゆえに最後にはそうゆう甘い部分が足かせになる~、というわりと悲劇的な話です。です、っていうか今考えたんですけど、わはは。そして、勿論こういう話だから忍者とか出てくるんですが、笠井は藤代方についてます。それだけは、はっきり覚えてる。
そしてどうでもいいけど断然「上様」萌えであります。うっす。