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「・・・っなに、」
不意に前触れもなくすっと遠ざかった三上の身体に、無意識にすがって手をのばした。すぐに触れた生地の厚さと手触りは、慣れ親しんだそれではない。少しのびた爪の先に冷たいボタンの感触がして、ああ、爪を切らなくては、なんて頭の端っこでどうでもいいことを思った。
ボタンにかかった渋沢の手をやんわりとはがしながら、上体を起こした三上が見るからに満足そうな笑みを浮かべた。
「いい眺め」
渋沢は胡散臭げにそれをみやって、仰々しく大きなため息をついた。
まったくあきれる、と思う。いい年して学ランを着て楽しそうにはしゃぐ目の前の男と、そしてそれを見て少なからず喜んでしまっている自身に。けれどその事を認めてしまうのは若干くやしくて、できるだけ興味がなさそうな顔を繕った。
「・・・満足か」
「いや、思い出した」
「どうせどうしようもない事だろうな」
ソファの肘掛に頭の重さを押し付けながら、久しぶりに袖を通した制服の感触を肌に感じる。半ば脱がされかけたそれを、けれどわざわざ直すのも億劫で、わざと放置する。
「俺さ、お前が規則通りにきちっと着た制服をこうやって俺の手で乱していくのが、すっげえ好きだったんだ」
ほら、やっぱりどうしようもない事だ。
戻ってきた手が、皺になったシャツの上をすべって、取れかけたネクタイに触れた。掠れた音をたてて、ネクタイが外れる。
「・・・やべえ、興奮する」
まるで秘め事のように小声で告げられたその言葉は、今度は耳元で聞こえた。低く押し殺したその声が、感覚の内側をなでるように落ちていく気配にぞくりとする。そうしておまけのように耳をくすぐっていく髪の毛に、たまらず肩を縮めた。
「おいっ、なにやって、」
三上の吐息に翻弄されているほんの一瞬、ひどくあっさりと捕まえられた両手が、外したばかりのネクタイで背中の後ろでひと括りにされていた。
「これ、一回やってみたかったんだ」
「ふざけるな、昔やったじゃ、・・・あ」
しまった、と思って慌てて口をつぐむ。ついさっき昔のことなんて覚えてない、といったのは自分だ。目だけを動かして恐る恐る三上をみあげると、目が合った相手は得たりとばかりに口角を上げた。
「なんだ、覚えてるんじゃん」
「はずせ、このままやるつもりか?」
「嘘ついた罰。だってやべえ俺もう我慢できねえよ、ていうかもいっこ興奮する理由あんだけど、聞きたい?・・・なんだ、お前も興奮してんじゃん、カッチカチ」
「・・・っ!」
「・・・っ!」
強引に入り込んできた手が無遠慮にその場所を暴いて、隠していた欲望が空気にふれる。興味がないふりを繕っていたのに、まるで逆の反応をしているそこを興味深そうにながめられて、いたたまれなくなる。
「・・・みるな、ばか」
手が自由にならないままでは抵抗の仕様もなくて、そういうのがやっとだった。押さえ込めると思っていた熱情は、三上の手に触れられた途端、あっけなく瓦解した。まるで収縮するように下半身に集まった熱が、わずかにひっかかっていた冷静さをのみこんでいく。
「別に隠さなくても知ってるし、お前こういうの弱いって」
「・・・ぁ、・・・だまっ、れっ・・・」
「そういう反応ひさしぶり」
どこか楽しそうに笑う声が、気に障る。
どこか楽しそうに笑う声が、気に障る。
「ふざけるなっ・・・くっ・・・ァァイっ!!!!」
「まーだー。早いよ、本当に興奮してんじゃん、お前やっぱ変態なのな」
「おまえに言われたくない、っ・・・手はなせっ・・・」
「もうすこし我慢できるだろ。あの日本代表守護神の渋沢克朗が、制服のコスプレして俺の前だけで乱れて腰振ってるのとか、・・・やべえ興奮する」
「・・・・・・っ、ふざけんなっ」
「だから怒んなって。怒るよりもっと淫らに俺を誘ってよ、大人の魅力ってやつでさ」
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ぎ!ぶ!あ!っぷ!
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